このたび第35回日本消化器癌発生学会総会の会長を拝命致しました 星薬科大学学長の牛島 俊和でございます。本総会は、2024年11月29日から30日に、東京都品川区の星薬科大学において開催を予定しております。
 私は国立がんセンター(当時)研究所におりました頃から、本学会を通じて外科・内科・病理の先生方との親交を深めさせて頂きました。この歴史と伝統のある学会の総会をお世話させていただけることになり、大変光栄に存じます。このような機会を与えて下さいました、島田光生理事長をはじめ、理事、代議員ならびに会員の皆様方には厚く御礼申し上げます。
 さて、日本消化器癌発生学会は、基礎から臨床までの専門領域の一流の先生方が集い、基礎研究から新たな診断法や治療に結びつく知見に富んだ研究発表が多くなされ、活発な討論が行われる大変先駆的な役割をもった学会であります。第35回では、「“前”前がん病変から迫る」をテーマとして、近年の進歩により明らかになった組織学的に正常な組織に既に存在するゲノム・エピゲノム異常の意義や応用を主題といたします。同時に、空間シングルセル解析により明らかになりつつある複雑な細胞社会、ADCなどの創薬モダリティの深化、ゲノム医療の課題、腸内細菌の本格的な研究なども包含して、幅広く最先端の治療・診断開発について知見を深める場になればと考えております。
 研究会が開催されます晩秋は、本学のイチョウ並木が黄色に輝き、レイモンド建築の本館が青空に浮かびます。また会場周辺には、東京の商店街として有名な戸越銀座商店街や武蔵小山商店街があり、学会の合間に東京のよき時代の情緒を楽しんでいただけますと幸いです。
 万障お繰り合わせの上、ご参集を賜りますよう、皆様のご参加を心からお待ち申し上げております。 

2024年1月吉日

第35回日本消化器癌発生学会総会
会長 牛島 俊和
(星薬科大学 学長)